乳腺炎に葛根湯?
乳腺炎になって病院へいくと
処方されることが多い葛根湯(かっこんとう)。
1日3回30日分と処方され
それを毎日飲み続けているママが多いので
葛根湯の正しい飲み方、使い方をお伝えします。
そもそも葛根湯は
「風邪の引き始め」に飲むイメージですよね。
風邪の引き始めもいろんなパターンがあります。
葛根湯は、
寒気あり、発汗なしで体力のある人が飲むものです。
体の熱を上げ邪気を汗と一緒に
外へ押し出そうとしてくれます。
なので汗が出るまで飲み続けます。
発汗あり、虚弱体質には桂枝湯(けいしとう)
喉の痛みが先にきていれば銀翹散(ぎんしょうさん)
他にも風邪の引き始めに効く漢方薬はたくさん種類がありますが
今どの症状が出ているのか?その方に体力はあるのか?
それに合わせて飲まなければ効果が出ません。
葛根湯はできれば
「熱が出るかも?」といつもと違う感じがしたら
その時点ですぐ飲むと良いです。早めに。
授乳中に、おっぱいが痛くなって
ゾクゾク寒気がしてきた…熱が出そう!
そんなときにすぐ葛根湯を飲むと
おっぱいへの血流が良くなり
乳腺炎の悪化を防ぎます。
もう熱が出てしまってからでは少し遅いです。
飲むときは冷水でなくお湯に溶かして飲みます。
そのあとは授乳以外何もせず
布団にくるまって寝て発汗を促します。
葛根湯は即効性がある漢方薬です。
それだけ強い効果があるのは葛根湯の中に含まれる
麻黄(まおう)という成分。
麻黄は邪気を押し出そうとする力が強く
中枢神経系、交感神経に作用します。
スポーツ選手が葛根湯を飲んで
ドーピング反応がでて出場停止されたことがあります。
それだけ麻黄という成分は強いです。
副作用に不眠、精神興奮、動悸とも書かれています。
母乳を通して赤ちゃんの寝つきが悪くなることも。
葛根湯は薬局でも手軽に買えますし
妊娠中や授乳中にも飲めるもので
優しい漢方薬というイメージがあるかもしれませんが
長期服用は体力を消耗させます。
ただでさえ産後で疲れていて、
乳腺炎でさらに体は疲れ切っています。
乳腺炎が治ってからも予防的にずっと飲む必要はありません。
飲むタイミング、覚えておいてくださいね。
肩こりに良いから葛根湯。
風邪の予防に葛根湯。
乳腺炎の予防に葛根湯。
よく聞きます。
その使い方はちょっと待った!ですよ!
肩こりには血流改善の漢方があります。
風邪予防には気を補う漢方のほうが良いです。
乳腺炎の予防としては
乳頭は五臓の肝の通り道なので気血の巡りを良くする
漢方をすすめる場合もあります。
(体質や症状によって処方が変わるので
具体的な漢方薬の名前は薬局でご相談くださいね)
葛根湯は便利な薬なので家庭の常備薬として
置いておくのは良いと思いますが
使い方、飲み方、注意してくださいね!
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