助産師向けの研修をしました

先日、助産師向けの乳房ケア研修に
開業したての助産師さんがきてくれました。

白斑について説明しているところです。
(動画はInstagramにあります)

乳頭にポツッとできた白い点は
白斑と呼ばれます。

白斑には種類があります。

乳房内にできたつまり(乳栓)が
乳口をふさいでいるものは
マッサージにより栓が抜けると
射乳がぴゅーっと出て、しこりがとれます。
これは乳栓タイプの白斑。

不適切なラッチオンなど外的要因によるもの、
つまりが何度も乳管を傷つけてできたケガによる
みずぶくれ(水疱)タイプの白斑もあります。

これは針で刺したり、やぶくと
ママは痛いだけではなく、
そこから乳口炎となり、乳腺炎のように
高熱を出す方もいます。

ケガしたところは無理に触らず
自然治癒を待つしかないのですが、
対処法として

①助産師のマッサージを受ける
白斑があると母乳がうまく出ず
しこりになる場合が多いです。
マッサージをすると乳房内の循環が良くなります。
ここでいうマッサージとは
白斑をとる、はがすような手技ではありません。
乳房全体のマッサージです。
乳房全体の流れも良くなると
患腺の圧迫もとれやすく、
赤ちゃんもよく飲んでくれることが多くなるので
しこりが悪化し、乳腺炎になるのを防ぎます。

白斑をピンポイントで刺激したり
無理にとろうとすると、悪化します。
乳頭を強くさわってはいけません。

②授乳を休む
ケガを治そうと頑張っているところに
授乳の吸啜刺激があると
ラッチオンがうまくできていたとしても
ケガの治りが遅くなります。
1〜2日は痛くないように搾乳して
乳首を休ませておくだけでもずいぶん回復します。
母乳パッドの刺激も避けたいので
ガーゼやタオルで代用します。

③薬剤塗布
ピュアレーンやランシノーは
乳頭保護、保湿剤です。
傷を治すわけではないです。
漢方の塗り薬、紫雲膏は
切り傷の回復を助けます。
(授乳前は拭き取ってください)
痛みが強いときは炎症が起きているので
炎症をおさえるために
口内炎の軟膏をすすめることもあります。

これらは、白斑になったあとの対処法です。

繰り返す方は、繰り返す原因があります。
白斑をつくらないような対策が必要です。

授乳の回数はどうなのか、
適切なラッチオンやポジショニングであるか、
赤ちゃんの飲み方や体のくせはどうか、
ママの疲労感はどうか、
見ていくところはたくさんあります。

白斑ができると痛みが強い場合もありますし、
しこりや乳腺炎にならないかと不安になります。

かく言う私も
産後1ヶ月ごろから白斑ができて
授乳のたびに痛いし、しこりになるし…
嫌な思い出のある白斑😭しぶとかった…

悩むママたちは多いです。
ぜひ正しい知識を持って対応してくださいね。

「今なら怖がらずにおっぱいと向き合えそう!」
と、研修後に連絡をくださった助産師さん。
分からないと不安ですし、
この判断で良かったのか?と怖くなる気持ち
よーく分かります。
向き合えそう、向き合いたい!と
思ってくださる助産師がまた増えたことは
私もとても嬉しいです。

そんな助産師さんたちの力になればと思います。


助産師向けの乳房ケア研修は
現在平日9:30〜12:30でお願いしています。
1〜3名まで、予約制で承っています。
基本的には臨床での疑問点に
お答えしていくかたちにしています。

佐賀県の助産師さん以外にも、
福岡、長崎、大分、熊本から研修に来られています。
遠方の方はzoomでのオンライン対応もしています。

ご連絡お待ちしています!


しお助産院

【営業時間】 平日 10:00〜14:00(最終受付13時) 完全予約制です。 産後デイケアは随時受け付けております。 【お知らせ】 4/30、5/7、5/14、5/21、5/28は 午前中に助産師学校へ講義に出向いていますので ご予約は午後のみ受付になります。

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