尊敬する先輩

私の尊敬する先輩は
大阪の豊中市で開業している瀬尾さんです。

瀬尾さんが素敵な記事を書かれていて
(看護学生さん、新人の看護師や助産師さん
読むときっと元気になりますよ!)

そこで瀬尾さんが書いていたこと。

"病棟で1番怖い指導者に
勇気を振り絞って挨拶したら無視された。
自分は絶対こんな人になりたくないと思った。"

私も学生のころを思い出しました。

看護学生のときは
なぜか指導者に目をつけられやすく
ちゃんと記録もして目標もたててるのに
実習させてもらえないこともありました。
(グループのともだちも
なんでしおちゃんにだけ厳しいんやろね?
と慰めてくれました)

挨拶しても無視
目標を聞いて欲しくて呼び止めても
今忙しいのに話しかけるなと怒られる
目標を言えずにいると
なんで実習きてんの?と
執拗に責める

学生って看護師のストレス発散の道具かな?
と思ってました。
いまだに
その指導者の顔はハッキリ覚えてます。
こんな人が医療者なんだと失望しました。
私は、こんな人たちにはなりたくないと
心の底から思いました。

大阪へ出てきて1年目は
まだ助産師ではなく看護師でした。

就職先の病院で瀬尾さんと出会います。
私が新人のころ瀬尾さんは主任でした。

はじめての社会人。
はじめての一人暮らし。
ともだちも知り合いもいなくて
毎日つらかったあの頃
朝病棟で瀬尾さんに会うと
瀬尾さんから
「おはよう!眠そうやな、ちゃんと寝たんか?」
「体調悪くないか?」
と必ず声をかけてくださいました。

そんな先輩や上司は他にいなかったです。
新人の私を気にかけてくださって嬉しかったです。

まだお産もみたことがなくて
瀬尾さんから
「今からお産あるから見学おいでー」
と声をかけてもらい
私が生まれてはじめてみたお産は
瀬尾さんが介助するお産でした。

はじめてみるお産にドキドキの私に
「塩柄さん(旧姓です)、具合悪くなったら
すぐ言うんやでー」と
お産中にママに声をかけながら
私にも声をかけてくださって。

そのお産がとても素晴らしく感動したのを、
その光景を、その患者さんの名前も(笑)
いまだに覚えています。
ますます助産師になりたいと思いました。
瀬尾さんみたいな助産師にいつかなりたいな。
瀬尾さんにもっと教えて欲しいな。

そう思っていた1年目の冬ごろ。

同じ夜勤中に瀬尾さんに呼ばれます。

「塩柄さん、私ここ辞めるんよ」

思いもよらない言葉に
号泣してしまいました。
後にも先にも、誰かが退職するときに
泣くほど悲しかったのは瀬尾さんのときだけです。

その時私は
助産師の学校の受験のため
仕事の合間も参考書をもって勉強していました。

仕事に疲れて集中できなくて
助産師になりたくて大阪までいったのに
受験に失敗したらどうしよう、、
もっと一緒に働きたかった瀬尾さんが
いなくなってしまう、、、

悲しくて苦しかったです。

瀬尾さんは退職のときに手紙をくれました。

「集中できないときは寝てしまってもいい
少し寝たらまた集中できるよ
真面目な塩柄さんなら大丈夫だからね」と
何枚も書き綴られた応援の手紙は
今も大事に保管しています。
今読み返しても涙が出ます。

瀬尾さんの退職の日の夜勤
その夜は何人も赤ちゃんが産まれました。
最後に瀬尾さんにとりあげてほしかったんだろうなと
思います。

最後に瀬尾さんと写真を撮りたくて
デジカメを持って行っていたのですが
忙しい夜勤後だったので
遠慮して瀬尾さんに声をかけれず。
今でも後悔です。

1年目のおわりごろ
無事に私は助産師学校の受験を合格し
瀬尾さんは別のところで勤めにいかれました。

その後も近況報告はしていて
ときどきランチにお誘いするのですが
「忙しいから半年後でもいい?」と
ランチの約束が半年後のこともありました。
超多忙な中で
ときどき会ってくださって
私の相談にいつも乗ってくれました。

「開業したい」と言ったときも
「私のところに研修おいで〜」と
言ってくださって
大阪を離れる1年前くらいから
あいちょ助産院で
おっぱいケアの研修を受けました。
訪問にもたくさん連れて行ってもらいました。

訪問のあいまに瀬尾さんとコンビニへいったとき
イートインのスペースで
「おっぱいマッサージのときの
手の圧の加減が分からない…」と
言った私の肩甲骨あたりを
「これくらいの圧!!!」といって
揉んでくださって(笑)
ありがたかったのですが
私の肩甲骨をコンビニの中で
一生懸命に揉んでくださるその姿は
他のお客さんからの目線が気になりました😂
今思い出すと笑えます。

何度も研修を受けて
瀬尾さんから
「私の一番弟子やで!」と
太鼓判を押してもらい佐賀へ戻りました。

その言葉を励みに
ここまでこれました。

開業してからもたくさん悩みました。
そのたびに相談に乗ってくださいました。

最近もzoomでお話したときに
「病院勤めのときのお給料と
助産院で自分で得たお給料は
価値が違うよ、素晴らしいよ!」
と言ってもらえました。

何度も何度も励ましてもらっています。
いつか瀬尾さんに恩返ししたいなと思いながら
私がこれからも成長していくことが
瀬尾さんへの恩返しなのかなとも思いながら。

実習でも勤め始めてからでも
見本にしたくない人はいます。
しかし、この人についていきたい!と
思える素晴らしい人もいます。

私の目標は
昔も今も瀬尾さんなんだなぁと
書いていて改めて思いました。

なんだか話が飛び散らかっていますが
私が瀬尾さんからもらったたくさんの優しさを
次は私が他の人へとそそいでいきたいです。


しお助産院

【営業時間】 平日 10:00〜14:00(最終受付13時) 完全予約制です。 産後デイケアは随時受け付けております。

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