母乳育児で頑張りたい!
生後5日目で来院されたKさん。
・上のお子さまのとき、なかなか母乳が出なかった
・今回は母乳育児で頑張りたいと思い、早めに来院した
・入院中から赤ちゃんは寝てばかりで、ほとんど授乳ができず
・ミルクは40mlなんとか飲むが、飲むとまた眠り続ける
・病院のスタッフから「ちゃんとミルクを飲ませないと体重が増えない」と言われたが
ミルクを飲むのもやっとなのに、このままおっぱいも吸わなければ、
母乳も出ないのではないかと心配
というご相談でした。
まず、Kさんが来院されたときに
顔色が真っ白で、歩き方もフラフラ。
実母さんに連れてきてもらっていたのですが
明らかに体調が悪そうでした。
産後の出血が多かったことを聞き、
母乳は血液でつくられているので
まずはよく寝て、食べて、貧血を改善させることを
最優先とすることをお伝えしました。
授乳は赤ちゃんが起きてたら
数分なめるだけでも大丈夫です。
赤ちゃんの体重は確かに減っていましたが
生理的範囲内で脱水傾向もみられなかったので
ミルクは飲める分で良いことを伝えました。
生後2週間ごろ来院されたときには、
ママの体調も少しずつ良くなっていました。
赤ちゃんはまだまだ眠たいようで
夜は比較的飲んでくれていても
昼間は少し吸いついただけで寝てしまうとのことでした。
体重は出生時のときにやっと戻りました。
ペースはゆっくりで、日割りの増え方も少なめでしたが、
病的因子がないことを確認できたので
これがこの子のペースだと判断し、
ミルクも飲める分で良いとお伝えしました。
体調が良ければ、搾乳をするようにアドバイスしました。
一ヶ月健診前に来院されたときには
搾乳を頑張ってくださったおかげで
母乳はとてもよく出るようになっていました。
そして1ヶ月半がたち、
今日来院してくださったときに
母乳量を測定すると60mlも飲めていたのです。
おっぱいも温かく、やわらかく、
とても良い状態でした。
赤ちゃんは4回目の来院にして、はじめて
最後まで起きていて、とてもご機嫌でした。
体重もぐんと増えていました。
やはり、この子のペースがあったんだなと確信。
ママの体調不良を読み取っていたのか、
ママが休めるように眠ってくれていたのかな、と
思いながら。
赤ちゃんの哺乳意欲が出てきたので、
搾乳は一旦やめて、ミルクは不足感の強いときだけにしてみました。
しかしKさんは里帰りを終えて自宅に戻ったばかり。
上のお子さまのお世話もしながら
赤ちゃんのいる生活は初めてです。
おっぱいの感じから、
母乳だけでもいずれはいけるだろうなぁと
思ってはいるのですが、
「無理をしないこと」
をKさんとお約束しました。
上のお子さまのお世話、家事、母乳育児、
すべて完璧にこなそうとしないでくださいね。
ミルクに頼るのも悪いことではないです。
頑張ったおかげで母乳はよく出ています。
ご飯は惣菜でも冷凍食品でも大丈夫。
掃除は3日ほどしなくても死にはしない。
など、最後に話しましたが…
きっとKさんは、頑張っちゃうんだろうなぁ〜と
思っていました。
まじめで頑張り屋のKさん。
付き添いの実母さんが心配するほど
熱心に搾乳をしていたというKさん。
ぼちぼち!ですよー😊
母乳育児で頑張りたい!という方が
最近は多く来院されています。
授乳のアドバイスもしますが、
赤ちゃんが飲みとれていないぶんも全て出し切って、
また新しく、たくさん母乳が作られるように
マッサージもさせていただいています。
循環も良くなり
「肩が軽くなった」という方も。
おっぱいと肩や背中はつながっています。
とくに低月齢で、飲む力がまだ弱いときや、
Kさんの赤ちゃんのように眠りがちな場合におすすめです。
マッサージを受けた日は、胸がはる感じがする!
赤ちゃんがゴクゴクと飲んでくれる!
と、よく言われます。
母乳分泌を促進するには
赤ちゃんが上手に飲んでくれることが大前提ですが、
気になる方はぜひマッサージにいらっしゃってくださいね。
母乳育児が軌道にのるまで、
サポートできれば嬉しいです😊
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