感想文から考えること
中学校へ性教育の講演に行かせていただき、
先生から学生さんの感想文を送ってもらいました。
いのちの誕生の素晴らしさが分かり、
親へ感謝しようと思った、自分のことを大事にしようと思った、と
嬉しいことを書いてくださった学生さん。
感想文を読んでいると泣けてきます。
多感な時期にいろんなことを感じてくれて。
性教育へ出向くのには準備も大変ですし、
学年全体のみなさんの前で話すことは
めちゃくちゃ緊張します。
それでも感想文を読んでいると
行ってよかったなぁ、また行きたいなぁと
思わせてくれるものです。
なぜ助産師になろうと思ったんですか?
助産師は何をしているときがやりがいがありますか?
と、書いてくれた助産師になりたい学生さんもいて
質問へお返事を書いていました。
当院へ来られるママたちにもときどき聞かれるので
またいつか記事にしたいなと思います。
さて質問の中にあった写真のこの疑問。
「中学生、高校生での性行動はしてもよいのか?」
みなさんはどう思いますか😊
第二次性徴をむかえている中学生には
興味津々の内容ですね。
誰かを好きになる、触れたい、と思うことは
おかしなことではありません。
初体験の全国平均年齢は20.3歳だそうです。
佐賀県内でも20.3歳、ごくごく平均です。
20歳未満の人工妊娠中絶の割合は
佐賀県は平成16年、全国ワースト1位でした。
そこから学校教育が見直され
年々、中絶数は減少し、今は全国平均くらいです。
それで安心でしょうか?
興味を持ち始めた年頃の子に
避妊の方法など教えるとよけいに興味がわくから
教えなくていいという
日本の性教育は古い考え方です。
これだけSNSやインターネットが発展し
1人一台、中学生でもスマホを持ち
性の情報が溢れかえっているのに
"本当に正しい性知識"を伝えるのは
子どもにとって有害ですか?
自分を守るため、大切な人を守るために
伝えていくことは
大人の義務でもあると思っています。
私はこの質問をくれた学生さんに
性行動を絶対にするな、とは言わないが
性行動をするということは、そこに
「望まない妊娠」「性感染症」のリスクがあることを
分かってからです。
コンドームのこと、ピルのこと、
来年から薬局でも買えるようになる緊急避妊薬、
これらのことをきちんと理解していれば
私は良いと思います。
ただ、もし、今妊娠したらどうするのか
妊娠させたらどうするのか、
相手は本当に性行動を望んでいるのか
お互いの同意があるのか、
きちんと話し合ってくださいね。
と、お返事しました。
私でも、看護学校へ行っていたときに
コンドームの正しい付け方や保管方法、
全然知らなかったです。習いませんでした。
助産師の学校へいってようやく知ったくらいです。
学校の保健体育では間に合っていません。
では誰が教えますか?
私が佐賀県内ぜんぶの中学校、高校へ行けたら
そこで聞けるかもしれません。
でもそんなことは到底不可能です。
教えられるのは、みなさんです。
保護者の方がしっかりおうちで話してください。
そのためには知識を持ってください。
お子さまが中学生になったときに
「お母さん、私妊娠したかも…」
「彼女のこと妊娠させてしまったかも…」
と、いきなり言われたらショックですよね。
言われた時期が
中絶できる22週を過ぎていたら
もう法律的に中絶できません、出産しなければいけません。
大阪の病院へいたときに
実際にそんな子どもたちを見てきました。
若年出産もハイリスクです。
心も体も傷つく子どもたちをこれ以上、見たくないです。
当院でのいのちの教室は
ご家庭で何気なく性の話ができる一歩にしています。
まずは幼児期から。3歳ごろから
自分の体について知ること、
自分の体を守ること、
ご家庭で話すキッカケづくりにしてください。
最近はいのちの教室を受けてから
・いつもトイレのドア全開だったのに、用を足すときはしめるようになった
・お風呂上がりは裸で走り回っていたのにパンツをはくようになった
・下腹部に湿疹ができて皮膚科でパンツを頑なに脱がなかった
「プライベートゾーンだから見せない!」と、お医者さんに言っていた
(病気のときは見せてもいいよと、線引きの方法を家庭で話すことができた)
・お風呂の時にプライベートゾーンは自分で洗うと言っていた
などなど、嬉しい感想をいただいてます。
いのちの教室を受けたからそれで良し、ではなく
そこからご家庭でもどう話をしていくかが
とても大事です。そんな話もします。
いつも人気のいのちの教室 幼児向け
次回11月23日10時から
まだ空きがあります😊
保護者と3〜6才のお子さまが対象です。
ご予約、お待ちしてます!
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