トラブルと対処法

最近は毎日のようにおっぱいのトラブルで
ご連絡があります。

おっぱいの中にはたくさんの乳腺があり
そこでおっぱいをつくり、乳管を通り、
乳頭から母乳が出てきます。

授乳の間隔が極端に空いてしまうと
乳腺の中に母乳がたまります。

母乳は脂肪分が多いため、出ていかないと
乳腺の中で塊をつくってしまいます。

それがふたをしてしまうと行き場を無くした
母乳によりしこりができます。

おっぱいを触ったときに
ゴリっとしたものが触れる、というときは
しこりを早くとっておいたほうが良いです。

そのままにしておくと
赤くなったり、腫れたり、痛みを強く伴い、
熱が出ると乳腺炎となります。
乳腺炎は38℃以上の高熱が一気に出ますので
とてもつらいです。

乳腺炎がひどくなると
おっぱいを切開して膿を出す処置をしないと
いけないこともあります。

熱がなかなか下がらない方は
出産した産婦人科や近くの内科で
解熱剤や抗生剤を処方してもらうようお伝えします。

しこりをつくらないように
乳腺炎にならないようにするには


①授乳間隔があかないように気をつける

先日40℃の高熱を出された乳腺炎の方は
ご自身の病院受診のため朝から夕方まで
授乳間隔があいてしまった、という方でした。
母乳分泌がとても良い方だったので
余計にたまりやすかったと思います。
外出先でも授乳室やトイレでしぼっておきましょう。

また別の方は
夜寝る前によく寝てくれるように
ミルクをしっかり飲ませて寝かせたら
思いのほか赤ちゃんがよく寝てしまい
夜中に起きてくれずおっぱいがパンパンにはり
朝にはしこりができてしまった、と
いう方もいらっしゃいました。

赤ちゃんが夜寝てくれたらママは嬉しいのですが
おっぱいトラブルに繋がることが心配です。

月齢にもよりますが授乳間隔は長くても
3〜4時間以内が理想です。


②消化に良いものを食べる

脂っこいものを食べると母乳の質が悪くなる、
つまりやすくなる、とは
みなさんどこかで聞いたことがあるかなと思います。

実際は食べ物と母乳は関係ない、
科学的な根拠はない、といわれています。

しかし、チョコレートを一口食べただけで
毎回おっぱいをつまらせてしまう方もいます。
揚げ物もお餅も甘いものも食べているのに
何にもトラブルがない人もいます。

私はもともとの胃腸の強さが関係しているのでは?と
思っています。

胃腸が弱いと脂っこいもの、甘いものには
消化する力が必要になるので
胃腸を動かすために血流が胃腸に集まります。
おっぱいにも血流が必要です。
おっぱいは血液でつくられています。
胃腸に血流が集まりすぎて
おっぱいのほうが疎かになり、
トラブルが起きているのでは?と考えます。

思い当たる節がある方には
消化のよいあっさりしたものを食べるように
お伝えしています。

いつも週明けにしこりができました〜と
連絡をくださるママがいて
週末なに食べました?と聞くと
「マクドナルド!!」とよく言われてました。
週末はご主人と外食にいくのが気分転換で…と
おっしゃってました。

たまには気分転換もしたいですよね。
そして授乳中はお腹が空きます。
授乳中はいくらでも食べて良いのですが
トラブルが多い時は食事の内容に気をつけてください。


③冷えや肩こりに注意

肩こりにも気をつけて欲しいです。
肩や背中はおっぱいとつながっています。
授乳の姿勢が丸まってしまって
肩にものすごく力が入っていると
肩こりはどんどんひどくなります。

授乳のたびに肩回しをしましょう。
一気に血流が良くなります。

長い時間だっこひもをしていた場合も
ベルトで圧迫されていることがあります。
その場合も肩回しです。

そして寒くなりましたので
冷えにもご注意ください。
冷えると血流が悪くなりますね。

この前久しぶりに来られたママは
今までとくにトラブルがなかった方です。
おそらく冷えからしこりができていました。
まずおっぱいが冷たい。
肩もこってるし、そのせいで頭も痛い。

マッサージしているときも
「しおさんの手あったか〜い☺️」と
言われていましたが
私の手が温かいというより
ママ自身が冷えているのです。

お風呂にゆっくり浸かること、
帰りに薬局であずきの力首肩用を買って
あたためること、をお伝えしました。

翌日にはしこりもとれて
肩こり頭痛もなく、スッキリしましたと連絡があり
私も安心しました。

あずきの力はレンジでチンして
何度も使えるのでおすすめです。
(回し者ではございませんが私も愛用してます)


④休息をとる

乳腺炎になる方は疲れている方が多いです。
なんでも自分でやらなければ!
他の人はできているから自分もできる!
と無理されています。
無理してますよ、とお伝えして気づかれる方も。

ご主人の協力はあるのか?
実家のサポートはあるのか?
家事を完璧にこなそうとしていないか?
周りに頼れる人はいるのか?

どうやったら休息がとれるか。

一緒に考えます。
みなさんじゅうぶん頑張ってます。
昼夜関係なくおっぱいをあげて寝不足で
置いたら赤ちゃんが泣くからと立ったままご飯を食べたりして。

乳腺炎になったときは
「体が休んでってサインを出してくれてます」
と、いつもお伝えしてます。
それに気づいてくださいね。
頼れる人に思いっきり頼って甘えてください。


しこりができたとき、乳腺炎になったときは
私が大阪にいるときに
おっぱいケアを習ったあいちょ助産院の瀬尾さんが
自分でできる対処法をYouTubeであげています。

赤ちゃんが吸ってくれれば良いのですが
出が悪い!と嫌がって吸わなくなる子もいます。
そうなると症状がどんどん悪化してしまいます。

「あいちょ助産院」で、検索してみてください。
自分でどうやってしぼるのか、
動画でみたほうが分かりやすいです。

何にもトラブルなく
楽しく母乳育児ができたらいいなと思いますが
何かトラブルがあれば
いつでもご相談くださいね。

お知らせなのですが、
12月から佐賀市内の産婦人科で
週2〜3日、働かせていただくことになりました。

そのため急なトラブルに
今まで通り対応できなくなる日があります。

私の代わりに佐賀でおっぱいをみてくれる
助産師をホームページのほうに掲載しています。

今日すぐにみてほしい!というときに
私からの折り返しの連絡がないときは
そちらをご確認ください😊
お手数をおかけしますがよろしくお願いします。




しお助産院

【営業時間】 平日 10:00〜14:00(最終受付13時) 完全予約制です。 産後デイケアは随時受け付けております。

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