DVについて

先日、看護学校の授業が終わりました。
生徒のみなさん、テストまでお疲れ様でした!
今日採点が終わって私もホッとしています。

授業は母性看護の概論をお伝えしました。

統計や法律などが多いので
正直おもしろくない分野なのですが
そんな授業だからこそ!
私が話すばかりではつまらないので
生徒のみなさんにグループワークをしてもらい
発表までしてもらいました。

どのグループも素晴らしかったです。
短い時間でよく調べていました。

各グループの発表のなかで
当院に来ているママたちにも
ぜひ知っておいてほしい!と
思う内容も多かったので
生徒さんの作ったスライドをお借りして
伝えようと思います。

まずDVについて。
DVとはドメスティックバイオレンスの略で
親密な関係にある者からの暴力、という意味です。

一般的には
なぐる、けるなど
身体的な暴力を思い浮かべると思います。
これはDVだ!と気づきやすいですが

心理的な暴力もあります。
「機嫌が悪くなると大声を出される、物にあたる」
「気に入らないと無視をする」
「家族や友人との交際を制限する」
「別れるなら死ぬといって脅す」
これらもDVになります。

経済的な暴力は
「自分の稼いだ金で食わせてやってる、と言う」
「生活費を渡さない」
「仕事を辞めさせようとする、外で働かせない」

性的な暴力は
「性行為を強要する」
「避妊をしない」など、、、

DVといってもいろんな形があります。

私はおっぱいケアに来られたママ、
とくに乳腺炎を繰り返す方は
ご主人やパートナーとの関係をよく聞きます。
心理的な疲れもおっぱいに出ることがあります。

「旦那は機嫌が悪くなると
どれだけ機嫌をとってもしばらく口を聞いてくれず
家庭内の雰囲気が悪くなります」

それは心理的なDVです。

「育児を手伝ってほしいと言ったら
金を稼いでないくせに図々しい!と言われた」

それは経済的なDVです。
産後すぐ働けなくて当たり前です。

「育児を手伝ったこともないくせに
子どもは何人いてもいいよね、と
産後まったく避妊をしてくれない」

それは性的なDVです。
いつごろ、何人の子どもがほしいかという
家族計画は夫婦で話し合って決めることです。

これは実際に私がママたちから聞いた話です。
しかしDVを受けた本人は自覚がないです。

「それはDVです」
と私が言って、はじめて気づかれます。

なぐる、けるなどの暴力でないと
ただの夫婦喧嘩です!と言われることもありますが
それは対等な立場でおこなわれることです。

加害者が一方的に支配しようとする関係は
DVです。

その光景をみている子どもにとっては
心理的な虐待を受けさせていることになります。
被害にあうママはもちろんのこと
同じ空間で生活をしている子どもも
安心して生活してほしいと思います。

DVかも?と思ったら
各自治体で話を聞いてもらいましょう。

お住まいの地域で
"◯◯市 DV相談"
検索してください。

一時的に加害者から離れるために
入れるシェルターもありますが
事前に登録しておかなければいけません。

まずはDV相談の窓口に電話をして
シェルターがどこにあるか、どれくらい入れるか、
子どもを連れて入れるか、など
確認しておいてください。

いざとなれば逃げ場がある!と思っておくと
きっと気持ちが楽になります。

そして話を聞いてもらうだけでも
今の自分を客観的にみることができます。

DVを受けた方は
自分のせいでこうなった、と
自分を責めますが
決してそんなことはありません。
悪いのはあなたのせいじゃないです。

話し合いをしても理解してくれず
一緒にいることがつらくて耐えられなければ
離れていいです。
離れた方がいいです。
加害者が少しの間だけ優しくなっても
また繰り返すのがDVの特徴です。

佐賀県のDV被害者は50代が最も多く
ついで40代、30代が統計的に多いです。
もちろん若い世代もいます。

男性から女性に、だけではなく
女性から男性に、というパターンもあります。

配偶者はもちろん、彼氏や彼女、
以前に親密な関係だった方も含まれます。


DVかも…と思った方、
誰かに相談してくださいね!
きっと助けてくれる人がいます!

しお助産院

【営業時間】 平日 10:00〜14:00(最終受付13時) 完全予約制です。 産後デイケアは随時受け付けております。

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